STORY
Do it Story01イベントレポート
シアター体験をプロデュースするDo it Theaterは、12月5日(火)に「Cinema Pizza Party!vol.2」を代官山PIZZA SLICEで開催しました。前回に引き続き、たくさんの方にご参加いただきました。
「Cinema Pizza Party! 」は、映画業界と映画以外の業界がクロスオーバーする、ピッチ&ブレストパーティです。参加条件は「映画ファンであること」ただ1つ。来場者は、いち「映画ファン」としてフラットに交流を深め、そこで起きる化学反応によって、新たなシネマカルチャーが生み出されていくことを目的にしています。
第2回目は、Do it Theater代表の伊藤大地と、本イベントをパートナーとして支えたサッポロビール「SORACHI 1984」ブリューイングデザイナーの新井健司さんの挨拶からスタート。
伊藤は「何かのきっかけ作りの場になればと、このイベントを始めました。映画が好きという人たちのパワーを繋ぎ合わせて、もっともっとシネマカルチャーを盛り上げていければと思っています。今後も続けていきますので、今日ご参加いただいた皆さんも続けていく仲間になってもらえれば嬉しいです」と「Cinema Pizza Party! 」への想いを語ります。
新井さんは「“SORACHI 1984”という商品は1984年に日本で生まれた個性的な“ソラチエース”が当時の日本では陽の目を浴びず、アメリカに渡って見出だされ、その後世界中を虜にしてから2019年に「SORACHI 1984」として日本に戻ってきたというストーリーがあります」と、“SORACHI 1984”の背景をご紹介。続けて「そんなストーリーのあるブランドなので映画のストーリーになぞらえるところと、Do it Theaterさんの活動が映画を未来に残していくための素晴らし取り組みだと感じたので、第1回からパートナーとして賛同させていただいています」と「Cinema Pizza Party! 」へ賛同している経緯をお話いただきました。
その場に集まったみなさんで「乾杯!SORACHI!」の掛け声とともに、あたたかな空気の中「Cinema Pizza Party! vol.2」は幕を開けました。
本イベントでは、ピザと“SORACHI 1984”を片手に談笑する時間のほか、「ゲストピッチ」と「ミニシアターを持続させるアイデアについてのボードワーク」といった2つの企画を用意。
前半に行われた「ゲストピッチ」では、さまざまな職種の11名にご参加いただき、それぞれの簡単な自己紹介と自身がイメージする「冒険」の映画についてお話いただきました。作品を紹介後、気になる映画をきっかけに話し掛けにいく人たちの姿もあり会場は更に盛り上がりを増していきます。
後半には、当日会場で書いていただいた「ミニシアターを持続させるアイデア」をテーマにしたボードワークを展開。アイデアの中には「これからのトレンドを作る若者(10代)向け施策」「新作に拘らずコアファンをもつ傑作監督の特集」などの上映に関するものや、「支配人が上映する映画への想いをどんどん発信する」「複数のミニシアターが協力し複合体でムーブメントを起こす」などミニシアターならではの魅力を伝える案などが挙がりました。その他「子供を無料招待」「シニア料金を値上げする」といった金額面の視点のものや、「受付ロビーをバーにする」「美術館にする」などの場づくりに関するアイデアも集まり、またそこから新たな会話が生まれるシーンも。
その後、暫しのピザとビールを手に談笑タイムがあり、あっという間にイベントもそろそろ終わりの時間に。最後に伊藤と新井さんの締めの挨拶をし、全員で記念写真を撮影。前回に続き更に賑わいをみせた「Cinema Pizza Party! vol.2」は幕を閉じました。
02来場者インタビュー
今回は、「Cinema Pizza Party! vol.2」に参加された方々にお話もお聞きしました。
髙田耕汰さん(株式会社つみき)
――普段はどんなお仕事をしていますか?
映画のレビューサイト「Filmarks」を運営している会社で働いています。そして今年の4月からSUNDAE(サンデー)という映画配給レーベルを立ち上げました。その立ち上げメンバーとして、今は映画の買い付けと配給業務をしています。
――参加してみていかがでしたか?
仕事柄、普段は映画の配給会社や制作会社の人と会うことが多いのですが、今回のイベントは出版社などの映画に携わっている会社以外の方もいたので、映画の良さとか、広め方とかの意見を多方面から聞けて楽しかったです。改めていろいろな視点があることを感じられました。
――イベントではどんなお話をしましたか?
監督や俳優の方もいらっしゃっていたので、映画を作ったり演じたりする時に、どういう苦労があるかとか、完成した映画を観るだけではわからなかった裏話みたいなところのお話が聞けたのは印象的でした。今後の仕事の姿勢にも繋がりそうだなと。
――“SORACHI 1984”を飲んでみていかがでしたか?
美味しかったです!お話されていた通り、ちょっと海外のビールのような印象がありました。最初にアメリカや海外で流行ったみたいなところもすごい納得で、味に上品さがあったので、それを缶ビールとして飲めるというのは嬉しいです。これからコンビニで売ってたら買います!
稲垣紀子さん(テンドラル合同会社(南インド料理店なんどり))
――普段はどんなお仕事をしていますか?
「なんどり」という南インド料理店を運営しています。そして同時に、映画の配給もしていまして、現在はミニシアターを中心にインド映画の配給をしています。
――今回参加した理由を教えてください。
前回も参加したのですが、人見知りをしてしまうので多分2回くらい参加してみないとよくわからないと思ったので今回も参加しました。映画業界ではない人も参加されていて、私も普段会ったことのない方達ばかりなので新鮮でした。こういう方々に出会う機会もなかなかないので、いい機会を作っていただいてありがとう御座いますという感じです。
――“SORACHI 1984”を飲んでみていかがでしたか?
とても爽やかでした。普段ビールはそんなに飲む方ではなくて……でも、癖がありすぎる感じもなく、爽やかに飲んでいられる感じ。ぬるくなっても美味しいビールだとお話されていましたが、こういうイベントの場でゆっくり飲みながら、最後まで美味しく飲みきれる感じがいいなと思いました。
――今後の「Cinema Pizza Party! 」に望むことはありますか?
今、ミニシアターを中心に配給&上映をしてもらっているのですが、なかなか忙しくてイベントには来られないと思うんですけど、映画館の方や支配人さんに参加してもらって、話をしてもらうのもいいのではないかと思います。映画館で実際に働いている方とかを交えて話をする機会が生まれると、もっと広がっていくのではないかと。
澤村直道さん(emole株式会社)
――普段はどんなお仕事をしていますか?
emole株式会社の代表取締役をしています。3分のショートドラマを配信するアプリ「BUMP(バンプ)」という事業の運営をしています。
――参加してみていかがでしたか?
面白かったですね。今回のイベントでは「ミニシアターの文化をどう残していくか」「映画としてのカルチャーをどう残していくか」みたいなテーマがあったと思うんですけど、僕らがやっていることって人によっては嫌がられるようなところにいるかなと思っていて……。今の仕事では、視聴者に寄り添ったものを作るというか、エンターテインメントとして商業としてどう伸ばしていくかみたいなことを考えているので、アートとしての映画とは結構対極のポジションにいるんですよね。でも、お互いが寄り添った時に1番いい作品や場所ができると思っているので、今日いろいろお話を聞いて、お互いに歩みあったりできるとより面白くなりそうだなと思いました。
――イベントではどんなお話をしましたか?
どうしたらミニシアターが残ると思うかという話題で、飲みながら一緒にディスカッションをしていました。僕もこれまでは映画館で映画を観るのが好きだったんですけど、足を運んで時間を拘束されるということがどんどんしんどくなってきている。でもこれは、大衆の多くの人が感じていることだと思うんです。なので、そことどう向き合うかみたいなことがすごく重要だなと。残る文化ってみんなイノベーションをやっているので、どれだけ壊していけるか、勇気を持てるかどうかが大事なのではないかと話を聞いていて思いました。
――“SORACHI 1984”を飲んでみていかがでしたか?
僕、ビールがめっちゃ大好きなので、いつもいろいろな種類を飲むんですけど、“SORACHI 1984”もすごく美味しかったです。ホップの味を強く感じられるし、くどすぎない。香りがしっかりしているので飽きずに何杯でも飲めてしまうくらい大好きです。
――今後の「Cinema Pizza Party! 」に望むことはありますか?
もともと映画が好きだったけど、最近はあまり観なくなったみたいな人たちと交流してみるといろいろ得られるのではないかと思います。僕も本当に子供の頃から家族全員で映画を観るという文化で育ってきて、その時間が好きだったし、1人で映画館とかもよく行っていましたけど、最近はもう劇場に行って映画を観ることってほとんどないんですよ。なので、そういう人たちがどうしたら足を運びたくなるみたいなことを話せる時間を作ってもいいのかもと思いました。まずは、現状を受け止めることから始めてもいいんじゃないですかね。
谷川さくらさん(コンテンツ製作会社 アシスタントプロデューサー)
――普段はどんなお仕事をしていますか?
アニメの製作のお手伝いをしています。その他、エンタメ全般、音声コンテンツや映画、舞台や朗読劇など、いろいろな方向からエンタメで何か作れないかなと探っているところです。
――今回参加した理由を教えてください。
実は1回目も参加していて、今回は2回目の参加です。以前Do it Theaterの伊藤さんと上映会の企画をしていた時期があって、そのご縁で伊藤さんからお誘いいただきました。前回も楽しかったので、今回も配給会社に勤める友人を誘って参加しました。
――イベントではどんなお話をしましたか?
普段はアニメの会社で働いていて、映画とは少し離れているので、改めて映画業界の人がたくさん参加されているなと思いました。あと、私が使っているサービスの会社の人とか、ライツビジネスをしている人とか、今後の仕事で関わりが生まれそうな方とお話できたのも嬉しかったです。
――“SORACHI 1984”を飲んでみていかがでしたか?
実は私、あまりビールは得意じゃないんですけど、1回目から「これは飲める!」と思っていました。やや苦めですけど、ビールが苦手な方も飲みやすいんじゃないですかね。あ、この子(谷川さんご友人)の方がお酒詳しいので……!
――いかがでしたか?
(谷川さんご友人)
普通の缶ビールにはない感じで、缶ビールでこういう味わい方ができるんだって感動しました。ビールの濃さとか苦みみたいなところが逆に新鮮で、私はとても好きでした。
――今後の「Cinema Pizza Party! 」に望むことはありますか?
それぞれの性格にもよると思うんですけど、やっぱり人に話しかけることがすごく難しくて……。初回も今回も戸惑ってしまったので、そこのハードルをうまく突破できる何かのきっかけがあると嬉しいですね。もう少しスムーズにいろいろな人に話し掛けられるように、ハードルを下げられたらもっと楽しくなるのかなと。
イリエナナコさん(映画監督、コピーライター、クリエイティブディレクター)
――普段はどんなお仕事をしていますか?
映画に関しては脚本・監督をしていますが、もともと広告の会社で働いていたので、今もフリーランスで広告の仕事もしています。その他、ワンピースのブランドを立ち上げたり、アーティスト活動をしたりしています。
――今回参加した理由を教えてください。
私は1回目も参加したんですが、主催がDo it Theaterさんだったので、映画人だけというよりはもう少し広く、面白いことを企てたい人たちが集まるのかなって想像して行ってみたら、期待通り面白かったので2回目も参加しました。普段から、映画業界は映画に直接関わっている人たちだけでなく、もっと外の人を巻き込んで広げていかないとシュリンクしていくばかりだと感じていたので、今回もいろんな人に出会えそう!しかもやる気のある人たちが集まりそう!と開催を楽しみにしていました。
――参加してみていかがでしたか?
参加者の方々の、映画との距離感がそれぞれ違うのがいいなと思いました。映画業界内の集まりだと、役職や知名度などで微妙な力関係を感じることがありますが、そういうのがないというか。すごくフラットな感じが良かったです。その場で深い話をするまでには至らないかもしれないけれど、出会うきっかけになるイベントだなと。
――イベントではどんなお話をしましたか?
私は今回ピッチをしたので、「作り手の人たちは実際どうしてるのか」など、いろいろな人から話し掛けていただきました。今は直接映画に関わる仕事ではないけれど、いつか自分の仕事に映画を絡められるように、取っかかりを探している人が結構いるのかもしれないと感じました。なので、今回のイベントで知り合って、そこからどんどん広がっていくといいですね。
Takumi Saitoさん(美容師)
――普段はどんなお仕事をしていますか?
美容師をしています。
――今回参加した理由を教えてください。
1回目も参加していて、知り合いのスタッフの方にお誘いいただきました。
――参加してみていかがでしたか?
前回いた人だけで固まっていなくて、新しい人と半々ぐらいになっていたのがよかったですね。イベントの広がりを感じました。あとは、店舗の空間づくりがいいなと思いました。前回はみんなのスピーチを聞いて終わった感じもあったんですけど、今回はフリータイムが多かったし、より自由度が高かったような気がします。スタンディングなのも良かったのかなと。
――イベントではどんなお話をしましたか?
「ミニシアターをどう盛り上げていくか」というボードワークにあった“シニアの料金を上げる”という回答に驚きました。でも、これって実は大事な視点なのかもしれない……と考えさせられました。あとは、自分が思ってないようなアイデアとか、映画館に対する取り組みについてのリアルな声を聞けたので、今回も参加してすごくよかったです。ボードワークがあったので、それをきっかけに話が広がったりして、前回よりも話のきっかけを生む取り組みが多かった気がします。
――“SORACHI 1984”を飲んでみていかがでしたか?
前回も飲んで感じたんですけど、やっぱり美味しいです。あと全然関係ないんですけど、「1984」は僕の生まれ年なんですよ(笑)。それだけでも親近感が湧いてきます。なので、コンビニとかでバーッと並んでいたらきっと手に取ってしまうと思います。
――今後の「Cinema Pizza Party! 」に望むことはありますか?
定期開催をしてほしいですね。前回が9月末の開催だったので、次は1年後か半年に1回ぐらいなのかなと思っていましたが、2回目の開催が結構早かったなと。でも、この期間の短さみたいなのがちょうどいいような気もしています。3ヶ月に1回ぐらいで定期的に開いていってほしいです。
03新井様インタビュー
イベント終了後、サッポロビール「SORACHI 1984」ブリューイングデザイナーの新井健司さんに、改めて「Cinema Pizza Party」についてお話を伺いました。
――ただいま、「Cinema Pizza Party!」の第2回目の開催を終えたばかりですがいかがでしたか?
前回の様子を見ていて、このイベントはそんなにかたくなりすぎない方がいい空気が生まれるだろうと感じていました。やはり映画への熱量の高い人たちが集まっている空間なので、皆フラットにいろいろな話をしていて、コミュニケーションが円滑にとれているイベントだと改めて思いました。
――第1回目の「Cinema Pizza Party!」から、場所も人数も変わりました。何か変化は感じましたか?
イベント内で実施するコンテンツは変わりましたけど、すごくいい意味で、変化はそんなになかったように感じます。このイベントはビールとピザと映画のイベントで、プロの人もいれば、映画業界ではないけれど本当に映画が好きな人もいる。そこを結びつけていくのが、もともとの「Cinema Pizza Party!」のコンセプトとしてあるので、そこが変わっていないのが良かったですね。そして今回また新たな人が参加してくれたことで、さらに輪が広がっている感じも見受けられました。
――その空間を作るのに、“SORACHI 1984”が在るというところも良かったと感じます。
“SORACHI 1984”はもともとストーリーのあるビール。ゴクゴク飲むというよりはじっくりと味わいを楽しむビールなので、きっと映画とは相性が合うのではないかと、イベントを開催する前から伊藤さんともよく話をしていたんです。
――そうなんですね。そもそもDo it Theaterとはどのような繋がりがあったのでしょうか。
私たちはDo it Theaterの、“映画をもっといいものにしたい”とか、“未来に映画を繋いでいきたい”という志に共感をしていて、「SEASIDE CINEMA」などに協賛したことが関係が生まれるきっかけでした。ですので、「Cinema Pizza Party!」などのイベントを通して映画と“SORACHI 1984”が繋がって「映画観るときは“SORACHI 1984”だよね!」という流れが生まれいくと素敵だと思っています。全てのビールにストーリーはありますが、“SORACHI 1984”ほど映画のようなストーリーを持っているビールも中々ない。そして、味も明らかに他のビールとは違うので、その部分での納得感もあるのではないかと。
――なるほど。今回は新たに「ミニシアターを持続させるアイデアについてのボードワーク」を実施しましたがいかがでしたか?
コンテンツとして提供して、みんなの意見を聞いてみるという形はすごくいいことだと思いました。“SORACHI 1984”には「冒険しよう」というコピーがついているので、挑戦し続けよう、新しいことにトライし続けようという想いがある。なかなか自分1人で考えるのは難しいこともありますが、こういう場で実施することで新たな気付きが生まれたりします。なので、そうやっていろいろなことをやり続ける必要があると思っています。
――ありがとう御座います。それでは最後に、「Cinema Pizza Party!」と“SORACHI 1984”の今後について教えていただけますか?
この会は、2~3回開催したところで何かが生まれるとは思っていません。ですが、今回はまた前回とは違う繋がりができているはずなので、もう1度開催することで更に違う繋がりが生まれます。その繋がりが、ある程度のボリュームになった時に、きっと何かが生まれると思うので、やはり繋げていく必要があるのかなと。
そしてそれを続けていくためには、Do it Theaterさんのもともとの想いがあって、その想いがどんどん強くなっていくことが大事。きっと参加した人たちはそこにより共感をして、応援しようと集まってくるので。お互いに気持ちを持ち続けていって、来年あたりは何か1つ形になっていくといいですね。“SORACHI 1984”としては、応援し続けるというよりは、現状は一緒に伴走し続けていけたらと考えています。