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Do it Magazine01周りに馴染めなかった過去があるから生まれた姉妹のきずな、エリカ&マリナ姉妹の素顔
「みんな映画館でロマンチックしたい」、映画館で今をいきるオンナノコを切り取る企画Cinematic Girl プロジェクト。
今回は、渋谷ヒューマントラストシネマにて、TikTokでフォロワー90万人を誇り、「週刊ヤングマガジン」でも注目を集めた女子高生姉妹のエリマリこと、エリカちゃん、マリナちゃんに映画にまつわるエピソードをインタビューさせてもらいました。
インタビューは、今日もラブコメに明日の活力をもらっているゆきんこが担当します。
02渋谷ヒューマントラストシネマ×カリスマ女子高生
—まず初めに、私たちDo it Theaterはドライブインシアターや、野外映画上映イベントを行なっているクリエイティブチームなのですが、そのようなイベントを知っていらしたんですか?
エリカ ドライブインシアターはずっと憧れのイベントでずっと参加したいと思っていました。映画はもともと大好きなので、映画館で撮影って聞いて純粋に嬉しかったです。それに今回撮影させてもらったのが、渋谷のど真ん中にある「渋谷ヒューマントラストシネマ」で胸が踊りました。誰も居ない朝の渋谷をビルの8階から見下ろせるなんて今までにない経験でした。撮影で、ポップコーンを食べたんですけど、大きな映画館とはひと味違って2人でパクパク食べちゃいました。
—野外上映は女子高生からファミリーまで来てくれてますよ。よく二人で映画館には足を運ぶんですか?
エリカ あまり二人では行かないかもしれないですね。動画を2人で撮ることが多いので常に一緒って思われることが多いですけど、一緒に出かけることは少ないですよ。何かと1人で行動することが多いです。なので1人で、「今日は映画見に行こう!」って決めたら、パパッと準備しちゃって家から一番近い映画館にいくような感じです。
マリナ 反対に、私は1人で映画館に行くことはほとんどないです。でも、1人で見るよりも2人で映画を見た方が楽しめるので家の中で「一緒に見よ」って誘います。部屋が別々なので同じ家にいても、会わないことがあるから部屋に行って誘うんです。Netflixで見たり、DVDを借りてきて、プレイヤーがあるエリカの部屋で一緒に見たりします。
03バイオレンスと名作 姉妹でも映画の趣味は正反対
—家の中で誘い合うの、可愛いですね。映画の趣味は違うんですか?
マリナ エリカは洋画が好きだよね。
エリカ 『アメリ』が好きです。他にはない世界観に心惹かれました。ほとんど主人公が喋らない映画なんですけど、見てみたら面白くて。その経験から、古くてもいいから面白い映画が見たいなって思うようになりました。『パルプフィクション』も好きです。生まれる前とか、生まれた後とか関係なく映画の作品を見るようになってきました。探し方としては、「オススメ機能」に頼りっぱなしなんですけど。この機能とても優秀で、私が好きな映画を探し出してくれるので助かっています。でも、映画の予告編もしっかり見るタイプです。意外と予告編って面白いんですよね、映画の魅力が詰まっているというか。
マリナ 『アメリ』を見たんですけど、「喋らないなあ」と思っている間に映画が終わってしまいました。私はウシジマくんや韓国のバイオレンス映画が好きなので、そういうジャンルを見ることが多いかな。意外がられるし、エリカとも趣味が合わないんですよ。あとは、韓国の時代劇もすごく好きだし、普通の女の子があまり見ないものに惹かれるのかもしれないです。
—バイオレンス映画好きなんですね、意外です(笑)そしたら2人で見に行くことは少なそう。
マリナ 『ライチ☆光クラブ』って知っていますか?2016年に漫画から映画化された作品で、少しグロテスクって思われるかもしれないですが、個人的には楽しめた作品です。
エリカ いきなり超個性派、発揮してますね(笑)。 実はその映画、もともと私が原作の漫画が好きで紹介したんですよ。古屋兎丸さんや丸尾末広さんの絵に衝撃を受けて。そしたら、映画が出ると知ってマリナに紹介しました。そしたら、マリナの方がハマっちゃって、「あれ?」って。他にも、奇抜な内容が似ている『少女椿』も見たのですが、こちらも映像だとショッキングでしたね。マリナは隣で楽しんでいましたが(笑)。
04たった1回の映画デートは、「変態仮面」?
—おふたりの恋愛話も聞いていきたいなと思います。映画館でのデートの記憶ってあったりしますか?
エリカ 短い期間付き合った彼で、たった1回だけ最初で最後の映画デートをしたことがあります。その時のエピソードは思い出深いですね。その時、たまたま上映のレパートリーがなくて、最終的に『変態仮面2』を見ることになったんです。(笑) 案の定、それを見て気まずい雰囲気になりましたね。私は個人的に『変態仮面』大好きなんですけど「彼氏と見るより友達とみた方が良かった」と今思うと感じます。それでも、すごくいい思い出だし、今でも笑って話せる思い出になっているので映画館でのデートは思い出深いです。
マリナ 映画館のデートは2回くらいしたことがあるかな。『8年越しの花嫁』とか見た気がします。あまり覚えてないんですが、そのときは、「泣いてたでしょ」、「泣いてないよー」みたいなやりとりがあってそれはそれで楽しかった記憶があります。映画館は、毎月1日のファーストデーとか、水曜のレディースデーみたいに、チケット安い時に足を運ぶことが多いです。あとは、画面が大きいIMAXや3Dだとワクワクしちゃって、つい足が向いちゃうんですよね
エリカ 分かる。非日常で、テーマパークと同じ位の満足感になるんだよね。あとは、一緒に感動したい!って気持ちも映画館に行く理由です。実際、その映画を一緒に楽しんだ気持ちを共有できるのは素敵な時間だなと思っています。だから映画館にいくのかもしれないですね。家では味わえない体験だと思います。
05友達ではなく、姉妹というコミュニケーション
—TikTok は2人で撮ることが多いみたいですが、プライベートの2人の時間はどのような過ごし方なのですか?
マリナ 私たちは通信の高校に通っているので、友達ができにくいこともあって2人で過ごすことが多いです。放課後や撮影後に時間がある時、突発的に「今からどこか行こうか」っていう感じです。なので2人で「遊んでいる」っている感覚は少ないんです。あくまでも一緒に居ることが「普通」な感覚です。例えば、エリカが「新大久保いく?」って聞いてきて、「撮影まで時間あるし行こうか」っていうゆるりとしたやり取りから始まることが多いです。
エリカ そうですね、「時間があるな」ってときには2人で過ごしますが、わざわざ休日に約束してモールに遊びに行くとかはないですね。そこはお互いを尊重し合っているのかもしれません。
—何だか羨ましい関係性。友達のようで、友達ではない感じですね。喧嘩はしますか?
エリカ お互い喧嘩だと思ってない喧嘩が多いです。私たちとしては、普通に会話しているだけなんですけど、ママに「喧嘩しないの!」とか言われちゃうんですよ。「喧嘩じゃない!」って2人で口が揃っちゃったりするんですけど。その位素直になんでも言える関係です。
マリナ それでも私たち2人、口悪く話してしまう時とかあって、撮影中も「エリカうざい!」とか言っちゃうんです。カメラマンの方達には、「え?喧嘩始まった?」って思われているかもしれないんですが、私たちからしたらなんともなくって。ただのコミュニケーションなんです。
06動画もライフサイクルの一つ
—動画を撮っている時は関係性が変わったりするのですか?
マリナ 勿論、動画を撮っているときはうまくいかなくって、撮影が停滞するときもあります。でも、だからと言って喧嘩になることはありません。
エリカ 停滞する原因の例としてはマリナの制御が大変です(笑)。常に踊っていると言ってもいいくらいマリナは落ち着きがないので、行動をコントロールしていくのが大変なんですよ。曲のイメージや、撮りたい動画の方向性でここは踊らないで落ち着いて欲しい時もあるから。でもそう言うと、「なんでエリちゃん機嫌悪いの?」って怒られたりします。ただ楽しんでもらえる動画を作りたいだけなんですけどね。
マリナ TikTokの撮影の時の雰囲気はガチガチに決め込むことはなくて、「こんなムードが良くない?」って偶発的に撮ります。YouTubeでも、テーマだけ決めてカメラを回し始めます。常に縛りすぎることはお互いしないです。どういうノリかは、撮り始めのフィーリングを信じています。
—動画の撮影に、雑誌の取材など忙しい毎日だと思いますが、1日のスケジュールはどんな感じですか?
マリナ 意外と普通です(笑)。昼に起きて、ご飯食べて、15時から撮影して、遊んで夜中の2時に寝る。本当にゆったり普通の女子高生の夏休みと変わらない感じなんです。
エリカ 夏休みは、2時くらいにならないと眠れなくなっちゃいました。いわゆる夏休み症候群真っ最中です。10時に起きて、朝のルーティーンをして、動画見たり、Netflix見たり。そして夕方くらいから化粧して、「動画撮ろう」って誘う感じで1日が過ぎて行ってしまいます。
マリナ すごく驚くことがあるんですよ。たまにエリカの部屋行くと、何もない日なのにバッチリメイクしていることがあって。
エリカ 化粧するのが好きなので遊びでメイクすることは多いです。あと最近ハマっていることは、部屋のリフォームです。部屋の壁紙を自分で塗り替えたり、下地塗りも自分でやってしまいます。インスタ映えするゾーンを作るためにリノベーションしてるんですよ。家が段々と歳をとってきて、その背景で撮影していたらかわいい絵が撮れないと思って、ホームセンターで用具を買って自分で塗っちゃいました。意外と自分でも楽しみながらやっています。
—私の女子高生時代はそんなにアクティブじゃなかったと思います。すごいなあ、自分たちでなんでもやっちゃうんですね。そのパワーはどこから湧いてくるんですかね。
エリカ 完全にママだと思います。ダンスを始めた理由も、ママが元々ベリーダンスがすごく好きだったのがきっかけです。それを見ているうちに踊らされてて、リズム感を覚えました。あと、「グラビアとか恥ずかしくないの?」とよく聞かれるんですが、小さい時から海に行っても、常にビキニだったので恥ずかしいと思ったことはないです。むしろ、嬉しいし、楽しい。きっと、自分を発信することがすごく好きなんです。ナルシストって思われてしまうかもしれないんですが、そうじゃなくて自分が楽しんでいるところを見てもらうのが好きなだけなんです。
07周りに馴染めなかったから今の私たちがある。2人でいれば強くなれる。
—自分たちの発信で、画面の向こうの人たちにどういう気持ちになってもらいたいですか?
エリカ 実は、私もずっと今までハーフということに自信を持てていませんでした。引っ越しや、転校が多くて、周りに馴染めないことが多かったことが原因にあります。でも、ある時に同じ悩みを持っていたファンの子に、私たちの動画を見て、「ハーフでも自信を持てるようになりました」って言われたときは本当に感激しました。正直、泣きそうでした。自分でも誰かを勇気付けられるんだって初めて自分を真の意味で肯定できた気がしました。
マリナ でも、きっと馴染めない経験があったから、マリたち仲良いんだよね。
エリカ そうかもしれないですね。お互い支え合わないと、周りに馴染めないから、助け合うことが必要だったんです。
—撮影中もずっとくっついてる!ってくらい仲が良くて撮影チームが癒されていました。そんな2人は今後のことをどんな風に思っていますか?
エリカ マルチに活躍出来て、何やらせても面白い!と信頼されるタレントになっていきたいです。最終的な目標はまだ決まっていないですが、今の願望としてはドッキリに引っかかることがファーストステップだと思っています。この人ドッキリ仕掛けたら面白いんじゃない?って思って貰えるのってすごいことだと思うんですよ。
マリナ 泥かぶったりとか、そのくらい激しい方のドッキリがいいです。中途半端は何事も好きじゃないので、2人で泥んこになるのが楽しいかもしれないですね。あと、私はミュージックビデオにも出てみたい。動画も音楽に関わることだし、音楽が流れていると元気になれる。だから、その音楽に私が携われる形を見つけていきたいです。自分で音楽を作ったりとかもいいな。TikTokって言っちゃえば自分たちで作るリアルなMVだと思っているので、もっと大きいものを作りたいです。
エリカ でも、将来も姉妹2人はバラバラにはなりたくないな、と漠然と考えています。この先も2人で、活動していきたいです。ファッションブランドを立ち上げたりとか、世界に進出していけたらなと思っています。これはもう少し先の話になると思うんですけどね。
マリナ あと近い未来だったら、野外上映に行きたいです!TWICEの『TT』のオープニングに使われていて感動しました。日本で体験できるなら行きたいってずっと思っていたんですよ。お父さんとキャンピングカーで行きたいです。猫7匹と犬1匹いるので、その子達も連れて行きますね。
—是非スクリーンの前でお待ちしています!今日は、ありがとうございました!
【今オススメしたい映画】
マリナ
『レオン』『ライチ☆光クラブ』『ズートピア』
怖い映画が苦手な人にはオススメできないですが、ピラニアに食べられる映画とかもたまに見ると面白いんですよ!
エリカ
『バーレスク』『このサイテーな世界の終わり』『ハングオーバー!』
あえて、一番微妙だった映画を紹介すると、『ATM』です。もし暇すぎたら見てください。
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(取材・文:ゆきんこ 写真:宇田川 俊之)