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Do it Magazine01動画メディアJapanMade編集長 河野涼さんのシゴトとシネマ
映画との出会いはいつも偶然で、何気なく観た映画が、人生の一本になったりする。【シゴトとシネマ】では、仕事や生き方に影響を与えた、働くことの原動力になっている映画とエピソードを教えていただきます。今回は、JapanMade編集長・河野涼さんの人生を揺るがせた映画と、仕事への想いをご紹介。
02作品名
『ソーシャル・ネットワーク』
監督:デヴィッド・フィンチャー
『ソーシャル・ネットワーク』
発売中
Blu-ray 2,381円(税別)/DVD 1,410円(税別)
発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
03作品との出会い
大学時代ふとレンタルショップで借りたのがキッカケです。もともとSNSが大好きで、単純に普段使っているFacebookがどう生まれたのかが気になって手に取りました。
04仕事とのリンク
現在は独立して活動していますが、それまではインターネット広告の会社に務めていたので、その頃はマーク・ザッカーバーグという存在にインターネット業界を牽引する存在として憧れていました。2016年に立ち上げたJapanMadeという編集長を務めるメディアも元々はFacebookページを活用して作った動画メディアなので、そういった点でもプロダクトとの絆は深いと勝手に思っています。
うまく表現できませんが、FacebookがFacebookになりうるまでのプロセスや、そのスピード感、没頭感。そしてそのワクワクが、仕事に対する姿勢や未来を羨望するイメージに繋がっています。あの映画を観ると、やる気がみなぎるんです。世界中で使われるSNSを作りたいと思っているわけではないのですが、なぜか。
05作品から受けた影響
前に進む姿勢、自分のやりたいことに愚直に向き合うことなどを学んだと思います。マークには、決して共感できない部分や、自分と相反する部分ももちろんあるのですが、それでもなぜかあの映画を観るとワクワクしてしまうし、今もなお強いリスペクトがあります。
06映画によって解決された悩み
漠然とやる気がでなかったり、落ち込んだり、何も考えていないなぁと思う時はこの映画を観るようにしています。ある意味、自分をリセットしてくれるような、スイッチを押してくれるような役割を担ってくれているのだと思います。観終えたときには、「よし、がんばろう」と思えるんですよね。
07作品の魅力
ストーリーはもちろん、静かに色々なことが進んでいく、なんとも言えないテンポ感が好きです。また、主観ではあるのですが、カットの切り替わりが通常よりも早い≒カット数が多いので、映像に飽きずに自然と見入ってしまうんですよね。そこに音楽も相まって、映像作品としてもすごく魅力的な作品です。
それに加えて、主人公のマーク・ザッカーバーグを演じるジェシー・アイゼンバーグが大好きなので、彼の出演作品はほとんど見ています。すごく早口で、知的だけど癖のある、人間っぽい不器用さを表現するのがすごく自然で、彼の演技も含めてこの作品が好きです。
他の作品で言うと、『グランド・イリュージョン』というマジック集団の映画もワクワクとどんでん返しがあって何度も観ている作品です。
08プロフィール
河野涼(かわの りょう)
宮崎生まれ、千葉育ち。
フリーのクリエイティブディレクター兼カメラマン(映像、写真)。
日本のモノづくり(伝統工芸)が大好き。
動画メディアJapanMade編集長、カルチャービデオマガジン”McGuffin”アドバイザーを務める。
山田孝之になりたい。
■JapanMade
https://japanmade.co/
https://www.instagram.com/japan___made/
https://www.facebook.com/japanmadequality/
■McGuffin
https://www.youtube.com/channel/UC5CXd3yvCNfePkAbxeianDQ
https://www.instagram.com/mcguffin_official/
■個人SNSアカウント
https://twitter.com/ryoxxx71
https://www.instagram.com/ryoxxx71/
09編集部より
日本のモノづくりの背景を動画で世界に発信しているJapanMadeの編集長、河野さんの撮影は、もともと親交があった浅草橋で創業100有余年続く畳屋「金井畳店」にて行わせていただきました。金井畳店四代目の金井功さんとの会話を聞いていると、河野さんの“伝えたい事”“届けたい事”への誠実で真っ直ぐなところが見えてきて、きっとそういう所が職人さんたちとの信頼関係に結びついているのだなと感じました。
そんな河野さんがシゴトとシネマでセレクトした作品はFacebookを創設したマーク・ザッカーバーグらを描いた映画『ソーシャル・ネットワーク』。その後、今までの経歴や、現在のお仕事のお話を交えつつ、普段観ている作品や好きな役者、観る映画を選ぶ時の視点、そして、観た映画がご自身の仕事や生き方とどうリンクしてきているかなどをお話いただきました。
シゴトとシネマの連載も今回で第5回目となりましたが、今回河野さんのお話を聞きながら、やはり仕事や生き方と映画が結びついていくエピソードは素敵だなと感じる時間でもありました。
text:Ryo Kawano
thanx:Isao Kanai
photo: Asami Alexander
edit:Sayaka Yabe