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Do it Magazine01Do it Close-up (ドゥイット クローズアップ)
Do it Theaterの宮原千波が、今気になるシアターカルチャー(シアターにまつわるカルチャーのあれこれ)をクローズアップし、レポートとしてお届けする企画です。
前回ご紹介した、2022年9月16日(金)墨田区菊川にオープンしたばかりの映画館『Stranger(ストレンジャー)』を追跡取材!
“私が映画にどっぷり浸かる1日”をテーマに、実際に映画を観に行きました。
今回はその体験をレポートします。気になった方はぜひ足を運んでみてください!
前回の記事はこちら
『Stranger(ストレンジャー)』
HP:https://stranger.jp
Twitter:@strangelove2022
Instagram:@stranger.tokyo
Facebook:@stranger.tokyo
目次
①Do it Close-up
②映画館『Stranger』へ
③Stranger Cafeで腹ごしらえ
④いざ、シアターへ
⑤スタッフインタビュー
⑥おわりに
02映画館『Stranger』へ
菊川駅に到着!
都営地下鉄新宿線に乗り、菊川駅へ。
駅に着き、A4出口を出て左手の角を曲がると歩いて1分もかからぬ間に映画館『Stranger』に到着します。東京の東エリア唯一のミニシアター(※2022年11月現在)であり、ここまで駅に近いのは珍しいですよね。
映画を楽しむ私の工夫
私は映画館に行って映画を観る時、お洒落な格好をしたり好きな服を着るのがマイルール。今日は秋らしい肌寒さだったので、暖かい格好にしました。
今回は1人で映画を楽しむため、ラフな服装を意識しています。
・着心地のいいゆったりとした格好
・履き慣れたローファー
・アクセサリーや腕時計は身に付けない
・髪も下ろして帽子でカバー
『Stranger』に到着
入り口は一見お洒落なカフェのよう。扉は大きなガラス一枚になっていて、中の様子がよく見えます。街を歩く通りすがりの人たちもこのお洒落な店内が気になるのか足を止めていました。
館内に入ると、右手に映画のチラシがたくさん置いてあり、奥にはテーブルが並んでいます。ここでドリンクを購入して上映を待ったり、カフェとして利用したりする方が多いようです。
また、『Stranger』のオリジナルグッズも販売されていて、カフェで使われているマグカップやお皿、缶バッジやパーカー、書籍「Stranger Magazine」なども販売されていました。私はロゴの可愛さに惚れ、缶バッジを買っちゃいました。
ちなみに、グッズはオンラインストアでも販売しているのでぜひそちらのサイトもご覧ください。
映画のチケットはカフェの注文カウンターから購入できます。もちろん、オンラインで事前購入もできますが、スタッフにおすすめの映画を聞いて選ぶのもいいかもしれません。
私は今回『アンチヴァイラル』という映画のチケットを購入しました。ブランドン・クローネンバーグ監督の作品は初めてなのでドキドキです……。
03『Stranger Cafe』で腹ごしらえ
こだわりの素敵なカフェメニュー
上映まで少し時間があったので、先に『Stranger Cafe』でランチをすることに。
『Stranger Cafe』のコンセプトは「モダン・フロンティア・スピリット」。北米中西部や南米大陸を連想させるエスニックなフードとドリンクがメニューに並んでいます。
私は、「チポトレ・チキンサンドウィッチ」と「シーフード・ガンボ」というスープとカフェラテのセットを注文しました。
「チポトレ・チキンサンドウィッチ」はエスニックなマリネに漬け込まれたチキンと玉ねぎの甘み、ミントの爽やかな香りが絶妙にマッチしていて美味しかったです!
「シーフード・ガンボ」はトマトベースのトロッとしたスープで、身体の芯が温まるような優しい味でした。具がたくさん入っていたところも最高でした!
これらの料理は、学芸大学駅付近にあるベトナムスイーツ店「Chè 333(チェーバーバーバー)」さん監修のもと開発されているそうです。
カフェラテはラテアートが可愛くて、スタッフみんなで練習中とのこと。コーヒーも「SHIKISHIMA COFFEE FACTORY」という珈琲店が監修した『Stranger』だけのオリジナルブレンドということで、どれもこだわりを感じるカフェでした。
また、「Chè 333」さんのクッキーや手作りのハニーバターナッツなど、甘いものもあるので、おやつタイムに利用してもいいかもしれません。
ちなみに、シアター内へ持ち込めるものはドリンクのみとなっています。
店員さんとおしゃべり
『Stranger』はカフェ提供とシアター案内を同一スタッフが対応してくれました。さらにスタッフはさまざまな経歴をもつ、話しやすい方ばかり…!
『アンチヴァイラル』を観る前に、スタッフにこの作品の魅力やここでのお仕事について聞いてみることに。シアター・スタッフの瀧ヶ崎さんは、アパレルのお仕事をされていた経験から、作品の魅力をファッションや画面の色使いの観点から教えてくれました。
瀧ヶ崎 志帆さん(シアター・スタッフ)
宮原:『アンチヴァイラル』は観ましたか?
瀧ヶ崎:もちろんです!お客様とお話するためにも、上映する作品はスタッフ全員観るようにしています。
宮原:私は初めて観る作品なんですが、この作品の魅力ってなんですか?
瀧ヶ崎:たくさんありますが、とにかく画面に無駄な色がないんです。凄く綺麗で魅入ってしまいます。私はファッションが好きなので、登場人物の服装や画面全体の色使いが気になってしまうんですよね。
宮原:ありがとうございます。すごく楽しみです!オープンしてからお客さんの入りはどうですか?
瀧ヶ崎:ゴダール特集のときは、平日も多くの方にご来館いただきました。
宮原:客層の年齢はどれくらいの方が多いですか?
瀧ヶ崎:特集の内容にもよりますが、若い方よりも大人の方が多い印象があります。ぜひ若い方にも気軽にきていただきたいなと思っています。
宮原:お客さんとはよく話しますか?
瀧ヶ崎:オープン当時と比べると少しずつ話せるようになりました。上映後に感想を聞いたりしています。
宮原:『Stranger Cafe』のドリンクをテイクアウトして持ち帰る方はいますか?
瀧ヶ崎 はい、カフェとして利用してくださる方もいますね。コーヒーやカフェラテを注文されるが多いです。オープン時はまだ暑かったので、自家製レモネードがよく出ていました。
宮原:レモネードも自家製なんですね。美味しそう……。 次来たときに飲んでみます!
04いざ、シアターへ
没入できる映画館
シアター内に入る時は、チケットのQRコードを入り口でかざすだけ。
『Stranger』では本編の上映が始まったら、鑑賞の妨げにならないよう途中入場ができなくなってしまうため、時間に余裕を持って行きましょう。
座席は49席、天井が高く奥行きのあるため空間は広く感じました。
上映中に私が感動したのは、シートがふかふかだったこと。長時間座っていても疲れないし、高さのある背もたれと肘掛け部分もふかふかのシートになっていたので、観ている時も安心感がありました。
さらに、音響も大きく臨場感があったので没入して映画を楽しむことができました。
作品『アンチヴァイラル』
『アンチヴァイラル』は、私が今まで観たことのないジャンルで、衝撃的かつ不穏な感情がグルグルと渦巻くような作品でした。
瀧ヶ崎さんに色味のお話を聞いていたので、より広い観点で楽しむことができ、面白さが一層増した気がします。
現在『Stranger』では他の特集上映が始まってしまいましたが、肌寒くなってきたこの季節にぴったりな雰囲気のある作品なので、興味のある方はぜひレンタルして観てみてください。
05スタッフインタビュー
上映後はスタッフの鈴木さんと映画の感想を語りつつ、『Stranger』についていろいろとお話を伺いました。
鈴木 里実さん(アシスタント)
宮原:今、『アンチヴァイラル』観たんですけど面白かったです!
鈴木:独特な世界観で面白いですよね。
宮原:鈴木さんは映画は好きですか?
鈴木:好きですね。でも映画館で働くのは初めてです。
宮原:実際に働いてみてどうですか?
鈴木:シアターのことだけでなく、カフェ業務をしたりコラムを書いたり、初めてのことばかり経験させてもらっていて面白いです。
宮原:コラムも書いているんですか?
鈴木:「Stranger Magazine」では、巻末に4名のスタッフがコラムを執筆していて、スタッフそれぞれがその特集に合わせて書きたいテーマを考えています。私はもともと刺繍をやっていたので、好きなワンシーンを刺繍にして、その作品や人物や街をコラム形式で紹介する「シネマ刺繍劇場」というコラムを担当しています。
宮原:刺繍と組み合わせるって面白そうですね。
宮原:カフェの利用だけで来る方も多いですか?
鈴木:そうですね。カフェでは夜の時間帯のみアルコールも扱っているので、一杯飲みに来た方もいらっしゃいました。あとは、地元の方がカフェだと思って入って来たら、映画館だったことを知って驚く方もいますね。
宮原:カフェの横にある扉を開ければすぐそこがシアターですもんね。
鈴木:『Stranger』はチケットを買う場所とシアターが近いので、上映していないタイミングであれば、席を選ぶときに実際に覗いてもらうこともできます。
06おわりに
はじめて『Stranger』で映画を観ましたが、カフェという空間と作品に没入できるシアターの組み合わせは、映画体験としても深いものになりました。さらに特集上映なので、1作品だけでなく他の作品も併せて観ることで、より一層面白い楽しみ方ができると思います。
そして、映画を観た後に『Stranger Cafe』でコーヒーを飲みながら観た作品について考えたり、一緒に観た人と話たりするのもいいかもしれません。カフェメニューは今後も増やしていくそうなので、新メニューが出るのも楽しみです。
以上、新しい映画館『Stranger』のレポートでした!
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■『Stranger』上映予定 ※2022年11月18日時点の情報です。
2022年11月17日(木)〜12月8日(木)
『さとみんPresents Stranger 東映スペシャルセレクション』
大きな岩にザッパーンと打ちつける荒波、そこに現れる三角マーク。一度知ってしまったら病みつきになる熱気と狂気が東映映画にはあります。スクリーンの中で生きることを全うする登場人物たちの姿をぜひ劇場で目撃してください!
数多ある作品の中から、初めての方にも何度目の方にも東映作品が持つエネルギーを堪能して頂ける10本をStrangerスタッフのさとみんが選りすぐりました。前半5本を「時代劇から任侠映画へ」、後半5本を「実録路線とピンキー・バイオレンス」というテーマにお送りする22日間です。
【鑑賞料金】
一般:1700円
ご近所さん割引:1300円
(墨田区・江東区に在住、在勤、在学いずれかの方)
シニア割引:1200円
(60歳以上の方)
障がい者手帳割引:1200円
U25割引:900円
(25歳以下の方)
映画の日割引:12月1日はどなたでも1000円
2022年12月11日(日)〜12月31日(土)
『ゲット・クレイジー』
伝説のロック・ミュージカルコメディ『ゲット・クレイジー』遂に劇場公開!
マルコム・マクダウェル、ルー・リード、ジョン・デンスモア、リー・ヴィングなどの豪華カルトスターが出演。どこまでも自由で開放的な乱痴気騒ぎ。たった一度の大晦日のスーパーライブ!
遂に劇場公開!伝説のロック・ミュージカルコメディがいよいよ上映決定!『ロックンロール・ハイスクール』のアラン・アーカッシュ監督の代表作にして最高作。3週間だけのStranger限定上映をお見逃しなく!
【鑑賞料金】
一般:1700円
ご近所さん割引:1500円
(墨田区・江東区に在住、在勤、在学いずれかの方)
シニア割引:1200円
(60歳以上の方)
障がい者手帳割引:1200円
U25割引:1200円
(25歳以下の方)
映画の日割引:12月1日はどなたでも1000円
photo:Shota Watanabe